SSブログ

2012-05-17 [つれづれなるまま]

大会運営をやっている。
先週末、そして今週末と、初めて運営の中心となった。
ある程度覚悟はしていたが、やはり大変な仕事だ。
なにより気を使う。
こういう仕事が五月にあるというのは、なかなかしんどいものだ。

来週月曜からはテスト。来週末は「リーダー研修会」。
遠征のことをすっかり忘れていて、今日はあたふたしてしまった。

この県大会でチームが勝ってくれればいちばんいいが、
なにより、選手たちが自分たちの精一杯の試合をしてくれたらと思う。

今年の授業は地理と日本史がメインになった。
倫理は二単位1講座で、相変わらずのマイペースだから、
まあ、一番リラックスできる。
ランニングに打ち込む余裕がない分、この倫理の授業は気分転換にいい。
仕事というのは全てそういうもので、
やってみれば面白いものなのだが、大変は大変だ。
授業、事務局、生徒会、軟式、軽音、新聞…
昨年からずっと分かりきっていたことではあれ、
「分身の術」が恋しい。
厄介なのは、ひとつひとつはそれなりにやりがいがある、ということ。
だから、なかなか手を引けなくなる。

地理の授業では、地形の話が始まった。
地理という科目はなかなか面白く、理科的な知識を必要とするので、
高校時代地学が大好きだった自分にはもってこいだ。

信州の地形と、その文化との関係を考えることは楽しい。
アジア的稲作を扱うときには、いつも棚田の絵を描くことになる。
黒板に絵を書くのが好きになったのも、この地理という科目だ。

ところで、この「棚田」は、機械化から取り残され、淘汰されてゆく運命にあったのだが、
その景観がなかなか良いので、いろいろなところで「保存」が目指されたりする。
農水省は、日本の棚田百選なるものを選定して、
その保存なり観光資源化なりを目指したのだが、
そのうち実に二割強が信州に存在する。
さすがは急峻な山々に囲まれ平野が少ない信州である。
このあたりで言えば、上田~東御~小諸にかけては特に多い。
東北信では大規模な棚田といえば姨捨がすぐに思い浮かぶが、
東信の山間にひっそりと生きる棚田もまた、なかなか独特の風情がある。
P5053359.jpg
P5053360.jpg
姫子沢の棚田では、特に石垣の無骨な表情と田の曲線とのコントラストが美しい。
周辺の火山岩が使用されているのだろうか、一つ一つの石は角張ってざらざらしている。
上田の千曲川沿岸ではわざわざ石垣を組んで一段高くした畑がみられるが、
そうした石積みは「ヤックラ」という。
この石は比較的丸みのある石で、千曲川に運ばれた石である。
上田塩尻地区には、段々畑の桑畑が今も少し残るが、
この段々も石積みでできている。
こちらの石は角張っていて、やや違った表情を持っている。

姨捨の風情は全くちがった世界であって、
空の広く抜けた、見晴らしのいい北東向きの斜面だ。
こちらは全体として暖かくぬくもりのある里山を思わせる。
P5063404.jpg
P5063433.jpg

どちらがいいともいえないが、
姨捨が大々的に保存と観光地化を目指しているのに対し、
東信のそれは人々に忘れ去られ、時間が止まったかのようだ。
稲倉や宇坪入も、しっかり見てみる価値はありそうである。


思わずつらつら書いてしまったが、
こういうところに幸福がある。
仕事は仕事で生きがいにもなりうるが、
それだけで日常を、人生を生きられるかといえばそうはいかない。
あたたかく良く晴れた日に、外へでて、
大きな目的もなく、いろいろなことにゆっくり思いをめぐらせてみる、
そんな時間は幸福そのものだろう。
そうした時間を一生大切にしたい。

コメント(0) 
共通テーマ:学校

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

GW折り返し春の県大会終了 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。